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- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
注.APG分類では、学名(R. dilatatum var. dilatatum)
- 特徴 :
高さ1〜3mの落葉低木。
枝は水平に出て、密に分枝する。
樹皮は灰黒色、若枝は無毛で時に腺毛や長毛が散生する。
葉は枝先に3個輪生し、葉身は菱状形卵形〜菱状形広卵形、中央部から基部に近いところが最も広く、長さ3〜6cm、幅2.5〜5cm。先は鋭頭、基部は円形〜広いくさび形で短く葉柄に流れ、全縁。表面には腺点が散在し、縁に疎らに毛があり、若いうちは両面に微小な腺毛があるが、後に落ちる。葉柄は長さ5〜12mm、短い腺毛が散生し、白い微毛が密生する。
花は葉が展開する前に枝先に2〜3個つき、花冠は漏斗形、径3.5〜4cm、先は5中裂し、紅紫色で上側の内面に濃色の斑点がある。雄しべは5本、花糸は無毛、花柱は紅紫色で無毛か短毛が散生し、子房には白い鱗片状の腺点が密生する。
果実(刮ハ)は歪んだ円柱形、長さ8〜10mm、外側には腺点が散生する。
- 分布・生育地 :
本州(関東〜中部地方中南部) (国外:日本固有) 丘陵〜山地の林内、岩場
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2015年4月21日 東京都八王子市 中上・全体2 2014年4月9日 東京都あきる野市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 同 上 左下・花糸、子房 2014年4月27日 静岡県伊豆市 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
ミツバツツジの仲間は花が紅紫色でほとんど変わりないため同定が難しく、本格的は撮影は後回しになっていた。
やっとこの仲間の撮影に力を入れ始め、子房の毛、花糸の毛の有無などをチェックしていくと違いが分かるようになってきて面白くなってきた。
分布域が重ならないものも多いが、それよりも、この花は雄しべの数が5本ということで簡単に見分けられる。
それに同じ地域のミツバツツジ類と比べると、花期は1〜2週間程度早いようだ。
静岡県のキヨスミミツバツツジの混生地では、この花の時期にはキヨスミは全く花がなく、逆に10日後のキヨスミの花期にはこの花は1輪も残っていなかった。
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