コメツツジ(米躑躅)

Rhododendron tschonoskii var. tschonoskii


コメツツジ1

  • 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属

  • 特徴 :
     高さ0.5〜2mの半落葉小低木。
     枝はよく分枝して広がり、若枝には淡褐色の剛毛が密生する。
     葉は半落葉であるが、冬にはほとんど落葉する。
     葉は互生し、春葉と夏葉があり、春葉の葉身は楕円形、長さ1〜2.5cm、幅0.5〜1cm。先は尖り、先端に線状突起があり、下部はくさび形、両面や縁に淡褐色の剛毛が密生する。夏葉は長楕円形〜倒披針形、長さ5〜8mm、幅1.5〜3mm。葉柄は長さ0.5〜1mm。
     花は枝先に1〜3個つき、花冠は白色、やや肉質で漏斗形、径約8mm、4〜5中裂する。裂片は卵形〜卵状楕円形で開き、筒部内面に軟毛がやや密に生える。雄しべは4〜5本、花冠から突き出る。花糸の下半部には短毛が散生し、子房には長毛が密生する。
     果実(刮ハ)は狭卵形、長さ約4mm、褐色の長毛が密生する。

  • 分布・生育地 :
     北海道(南千島〜)〜九州(本州では主に太平洋側) (国外:朝鮮)
     山地、亜高山の岩場、風衝草原

  • 花期 :   6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1995年7月23日  栃木県日光霧降高原
     中上・全体2 2017年7月13日  群馬県至仏山
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 1995年8月5日  長野県小諸市高峰高原
     左下・花 2017年7月13日  群馬県至仏山
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     よく似たオオコメツツジが本州の日本海側に分布するのに対し、この花は本州では主に太平洋側(一部日本海側に入った場所にもあるが)に分布している。
     オオコメツツジとは葉や花が少し小さく、1個の花芽につく花数も少ないことが異なる。
     深山の岩場や背の低い潅木の縁で見かけることが多く、お花畑の後に咲いていると、花が小さいので見逃してしまいそうになる。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
コメツツジ2

花序

花