タイワンヤマツツジ(台湾山躑躅)

Rhododendron simsii


タイワンヤマツツジ1

  • 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属

  • 特徴 :
     高さ1〜2mの半常緑低木。
     若枝には伏した扁平な短い剛毛が密生する。
     葉は互生し、春葉と夏葉の別があり、春葉は楕円形〜狭楕円形、長さ2〜5cm、幅0.7〜2cm。先は短く尖り、基部は鋭形。縁に伏した毛があり、両面に褐色の長毛が散生し、特に裏面主脈上に多い。葉柄は長さ2〜3mm。夏葉は倒卵状楕円形〜長楕円形、長さ1〜3cm、幅0.5〜1cm。先は鈍く先端のみが尖り、下部はくさび形。質はやや革質。
     花は枝先に2〜3個つき、花冠は漏斗形、朱色〜紅紫色、径3〜4cm、5中裂し、上面内側に濃色の斑点がある。雄しべは10本、花糸の下半部に白色の短毛が散生する。子房には白い長毛が密生する。花柱は長さ3〜4cm、無毛。花柄は長さ3〜9mm、淡褐色の扁平な剛毛が密生する。
     果実(刮ハ)は狭卵形、長さ10〜12mm、褐色の剛毛が密生する。
     別名 シナヤマツツジ、トウサツキ

  • 分布・生育地 :
     九州(奄美大島以南)〜沖縄 (国外:台湾、中国大陸中南部)
     低地の林縁、岩場

  • 花期 :   3〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2009年2月20日  沖縄県西表島
     中・全体2 2007年6月10日  鹿児島県奄美大島
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花    同  上
     右下・葉 2014年3月22日  沖縄県石垣島

  • 撮影記 :
     最初に奄美大島で出会ったのは30年ほど前、海の近くの小高い丘、植栽された感じの群落に点々と花が咲いていた。
     雰囲気が今ひとつ、地元の方に「珍しい花」と聞かされ、何カットか撮影した。
     その後、八重山列島で何度か出会った。花色のよく似たサキシマツツジが沢沿いで見られるのに対し、この花はやや乾いた林縁、岩場などで見られる。
     真冬の時期にツツジが咲いていると、本土でGWの頃花を目にするだけに、何となく違和感がある。

  • 葉

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タイワンヤマツツジ2

花