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- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
- 特徴 :
高さ0.5〜2mの常緑低木。
若枝や葉柄には柔らかい毛が密生するが、のちに無毛になる。
葉は互生し、枝先に集まり、葉身は長楕円形〜楕円形で、長さ5〜10cm、幅2〜3cm。縁はやや反り返り、裏面には淡褐色の綿毛状の毛が密生する。若葉の表面には淡褐色の毛が密生するが、後になくなる。
花は枝先に総状花序となって5〜12個の集まってつき、蕾のときは先が鮮やかな淡紅色を帯びているが、開花すると白色になる。花冠は直径3〜3.5cmの下部がふくらんだ鐘形で、先は1/3程度まで5裂する。
果実(刮ハ)は円筒形で長さ1.5〜2.5cm。
- 分布・生育地 :
九州(屋久島) (国外:日本固有) 高地の岩の多い斜面、林縁、笹原
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2006年5月29日 鹿児島県屋久島 中上・全体2、中下・花 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・葉表 2017年5月18日 同 上 右下・葉裏 同 上
- 撮影記 :
5月末〜6月にかけて屋久島の山は、この花を見るために多くの登山者でにぎわう。
しかし、この仲間の特徴で一斉に花を咲かせる当たり年は、数年に1度しかない。私が訪れた年の直近では2005年が当たり年であったようだ。
しかも、梅雨の時期そうでなくても雨の多いこの島で好天に恵まれることは稀だ。
今日は幸いなことに雨の心配はなさそうなもののどんよりした曇り、急な登山道を喘ぎながら登る。
途中の林内で高さ3mもある大きな樹にポツポツ咲くシャクナゲが目に入った。ヤクシマシャクナゲかと思ったが、これはオオヤクシマシャクナゲというようで、標高1500mを越えた風衝地に生える矮小化したものが本種とされている。
やっとのことで樹林帯を抜け、笹原の混じる稜線にでると、所々にこの花が咲いていた。
多くはなかったものの、写真のような花つきのいい株も見られた。蕾の紅が印象的で、開花した花の白とのコントラストも見事だった。
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