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- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
- 特徴 :
高さ1〜5mの半落葉低木。
若枝や葉柄には淡褐色の伏毛が密生する。
葉は互生し春葉と夏葉の別があり、春葉は春に出て秋に落葉し、夏葉は夏から秋にかけて出て、その多くが越冬する。
春葉の葉身は、大きさや形に大きな変化があり、卵形〜卵状長楕円形、長さ2〜5cm、幅0.7〜3cm。先は短く尖り、基部は鋭形、両面に褐色の長い伏毛が散生し、特に裏面脈上には密生する。葉柄は長さ1〜3mm。夏葉の葉身は、倒披針形〜倒披針状長楕円形、長さ1〜2cm、幅0.4〜1cm。先は円く、基部はくさび形、両面に褐色の毛が密生する。
花は枝先の1個の花芽から1〜3個つき、花冠は漏斗形、径3〜5cm、先は5中裂し、朱色で上側の裂片には濃色の斑点がある。
雄しべは5本、花糸の下半部に粒状の短毛がある。花柱は無毛、子房には長毛が密生する。花柄は長さ3〜4mm、淡褐色の長毛が密生する。
果実(刮ハ)は長卵形〜卵形、長さ6〜8mm、褐色の長毛が密生する。
花の白いものがあり、
シロバナヤマツツジ(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
北海道(南部)〜九州 (国外:日本固有) 丘陵〜低山地の林内、林縁
- 花期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 1997年6月16日 北海道アポイ岳 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・花 2013年4月27日 東京都高尾山 中下・子房、花糸 2018年5月12日 静岡県熱海市 左下・シロヤマツツジ 2017年5月17日 鹿児島県霧島山麓 右下・葉 2014年5月23日 静岡県伊東市
- 撮影記 :
日本では最も普通に見られるツツジで、北海道(南部)〜九州まで広く分布している。
これほど広い地域でよく見られる種なのに、国外には分布せず日本固有種であることだ。
若葉が葉を広げた初夏の爽やかな季節、誘われて丘陵地や低山地を歩くと、鮮やかな朱色が目を楽しませてくれる。
公園などに植えられているのは園芸種のツツジだが、これは正真正銘野生のツツジだ。
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