エゾミズタマソウ(蝦夷水玉草)

Circaea quadrisulcata


エゾミズタマソウ1


  • 科名・属名 : アカバナ科 ミズタマソウ属
     注.APG分類では、学名(C. canadensis subsp. quadrisulcata)

  • 特徴 :
     草丈30〜70cmの多年草。
     茎は普通毛がない。
     葉は対生、葉身は長卵形〜長楕円状卵形で、長さ4〜14cm。縁に浅い鋸歯があり、ほとんど無毛。
     花は茎頂に総状花序となってまばらにつき、花序は淡紅色から稀に白色。花柄には短い腺毛が密生する。花弁は2個で白色。萼は2個萼裂片は紅紫色〜紫色。
     果実(堅果)は広卵形、長さ2.5〜3.5mm、径1.8〜3mm、深い4溝があり、かぎ状の刺毛がある。

  • 分布・生育地 :
     北海道、本州(関東地方北部) (国外:朝鮮、中国(東北部)、アムール、ウスリー、シベリア)
     山地の林下、林縁

  • 花期 :  8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1991年8月4日  北海道河東郡
     中上・全体2 1992年9月6日  北海道札幌市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 1991年8月4日  北海道河東郡
     左下・果実    同  上
     右下・葉 1992年9月6日  北海道札幌市

  • 撮影記 :
     珍しく家族サービスと観光を兼ねて出かけた十勝のバルーンフェスティバル、子供が熱気球の体験試乗に大はしゃぎしている間に近く散策してみた。
     すると足元にミズタマソウの萼片が紫色になった花が咲いていた。
     「エゾミズタマソウだ」、前から見たいと思っていたが、特別珍しい花ではないだけにここといった産地情報がなく、出会えていなかったのだ。
     花や果実はミズタマソウによく似ているが、萼片の紫色が目立つためかなり印象は異なるし、茎が普通無毛であることも異なる。
     この日は家族サービスだけでなく目的外の花にも出会え、得した気分になった。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
エゾミズタマソウ2

花序

果実(堅果)