フヨウ(芙蓉)

Hibiscus mutabilis


フヨウ1


  • 科名・属名 : アオイ科 フヨウ属

  • 特徴 :
     高さ1〜3mの落葉低木。逸出帰化。
     樹皮は白色を帯び、滑らかで、若枝には星状毛と腺毛がある。
     葉は互生、葉身は五角状円心形、長さ、幅とも10〜20cm。普通上方で浅く3(〜5)裂し、裂片は三角状で先は鋭尖形、基部は心形、縁に鈍い鋸歯がある。両面とも星状毛と腺毛が生える。葉柄は長さ5〜12cm。
     花は枝の上部の葉腋から長さ5〜12cmの花柄を出し、淡紅色〜白色で、径10〜13cmの花をつける。花は朝咲き、その日の夕方には萎む。花弁は5個、倒卵形で先は円形、長さ4〜5cm。萼は長さ2.5〜3cm、、鐘形、萼裂片は狭卵形、長さ1.6〜2cm。副萼片は8個前後、線形で長さ10〜12mm。萼と副萼片には星状毛と腺毛が密生する。
     果実(刮ハ)は球形、径約2.5cm、表面には開出する長毛と星状毛、腺毛が混じって生える。種子は腎形、長さ約2mm、背面に淡褐色の粗い長毛がある。

  • 分布・生育地 :
     逸出帰化(中国原産と推定)(伊豆・紀伊半島、四国・九州南部、沖縄に帰化) (国外;中国)
     海岸近くの林縁

  • 花期 :   7〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2021年9月24日  神奈川県川崎市1
     中1・全体2 2015年10月3日    同  上2
     (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック)
     中2・花(白) 2021年9月24日    同  上1
     中3・花2(淡紅色) 2015年10月3日    同  上2
     中4・蕾 2021年9月24日    同  上1
     左下・果実(刮ハ) 2023年10月23日    同  上1
     右下・葉 2021年9月24日    同  上1

  • 撮影記 :
     多摩川の下流部の河原は帰化植物の天国のようだ。流されたきた種子から根付いたのか多くの草本や木本が見られる。
     その中で一際目を惹いたのが淡紅色のこの花だった。
     また、自宅近くの竹林と水路の間の狭い斜面、クズなどが生い茂る中で今度は白花も見つけた。
     中国原産と推定され古い時代から栽培されているが、伊豆や紀伊半島、四国・九州南部あたりの海岸近くでは野生化しているとの記述があった。
     ここは野生化している地域からは北で、海岸からも距離があるので野生化したとは考えにくいが温暖化の影響だろうか。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
フヨウ2

花1(白色)

花2(淡紅色)

蕾

果実(刮ハ)