|
- 科名・属名 : アオイ科 フヨウ属
- 特徴 :
高さ4〜12mの常緑高木。
枝は無毛でよく分枝する。
葉は互生、葉身は円心形、長さ幅とも(6-)10〜15cm。先は鋭尖形、基部は深い心形、全縁または微鋸歯縁。質は革質で表面は光沢があり、ほぼ無毛、裏面は短い星状毛が密生し、灰白色。托葉は長楕円形、長さ1.5〜3cm、幅約1.2cm。星状毛が散生し、早落性。
花は上部の枝の葉腋に単生する。花冠は黄色で内面の基部は暗紫色し、花弁は5個、倒卵状円形〜倒卵形、先は円形で基部は合着し、長さ幅とも4.5〜5(-7)cm。花柄は長さ1〜3cm、托葉に似た1対の苞がある。萼は長さ約3cm、基部から1/4ほど合着し、裂片は5個、披針形で先は鋭尖形、長さ1.5〜2cm、幅5〜6mmで有毛。副萼片は7〜10個、線状披針形で中ほどまで合着する。
果実(刮ハ)は楕円形で熟すと5裂し、長さ2.5cm、幅約2cm、毛が密生する。種子は腎形、長さ4〜5mm、短い腺状の乳頭状突起がある。
- 分布・生育地 :
九州(屋久島以南)、沖縄、小笠原 (国外:熱帯域に広く分布) 海岸近くの砂泥地
- 花期 : 6〜8月(わずかながらほぼ1年中見られる)
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2004年3月28日 沖縄県石垣島 中・全体2 2019年5月11日 沖縄県西表島 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 2011年7月2日 東京都小笠原諸島 右下・葉 2011年12月10日 沖縄県西表島
- 撮影記 :
石垣、西表島あたりの海岸に向かうと、海際に防風林のように伸びるこの木が生えている。
本州関東地方南部以南の砂泥地に生えるハマボウの熱帯版で、葉が円心形で大きいことが違いとされている。
個人的にはハマボウよりもこの花のほうが海岸線よりやや内側に生えているような気がするのだが。
図鑑には夏が花のピークと書かれているが、多かれ少なかれ一年中花を見ることができる。
花は夕方には赤くなって萎れる一日花で次々に咲くものの、一斉に多くの花が咲いているのは見たことがない。
同じ科の仲間の花
|