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- 科名・属名 : バラ科 サクラ属
注.APG分類では、サクラ属の学名は(Cerasus)
- 特徴 :
高さ3〜7mの落葉小高木。
幹は基部から分枝して傘状になり、樹皮は紫褐色〜灰褐色。横に並んだ皮目がある。
葉は互生、葉身は広卵形、長さ5〜8cm、幅3〜4cmで、母種のマメザクラより大きくて円みがある。先は急に短く尖り、基部は円形〜鈍形、縁には欠刻状の鋸歯があり、鋸歯の先はあまり尖らない。両面無毛で蜜腺は葉身の基部にある。葉柄は長さ5〜9mm。
花は葉の展開前かほぼ同時に咲き、前年枝の葉腋に1〜3個が散形状に下向きにつく。花弁は5個、長さ約1cm、わずかに紅色を帯びた白色〜淡紅紫色で、しばしば先端部が濃色になる。萼筒は長さ長さ8〜10mm。
果実(核果)は球形で径6〜8mm、6月に黒熟する。
- 分布・生育地 :
本州(埼玉、群馬、東京都) (国外:日本固有) 石灰岩地に多いが、非石灰岩地にも生える
- 花期 : 4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2016年4月6日 群馬県 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
マメザクラの変種とされ、母種よりも葉が大きくいて円く、両面にほとんど毛がないのが違いとされている。
分布域は狭く、和名のように埼玉県秩父地方の石灰岩地に多いが、近接する群馬県や東京都の一部にも見られ、非石灰岩地でも見られる。
埼玉県の武甲山にあることは知っていたが、石灰岩の採掘や盗掘などで激減しているとのことで、何となく行きそびれていた。
ある年、群馬の花仲間と群馬県南部の林道を走っている時出合ったこの花が本種と教えられ、初めて撮影した。
残念ながらマメザクラとの違いである葉の大きさは、まだ葉の展開前だったため撮影できなかった。
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