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- 科名・属名 : バラ科 バラ属
注.APG分類では、学名(R. amblyotis)
- 特徴 :
高さ1m程度になる落葉低木。
枝はよく分枝し、茎や枝は無毛。樹皮は暗紫褐色になり、徒長枝には刺針が多数あるが、古い刺針は次第に脱落する。
葉は奇数羽状複葉、7〜9個の小葉からなり、小葉は長楕円形〜倒卵状長楕円形、長さ2.5〜4.5cm、幅1〜2cm。先は鋭頭〜円頭、縁には細かい鋸歯があり、それぞれの鋸歯は卵形で鋭尖頭。質は薄く、表面は黄緑色で、裏面は蒼白色、主脈上に軟毛がある。羽軸には軟毛が多い。葉柄基部には一対の刺がある。托葉は耳片から基部に向かって次第に細くなって葉柄に沿着し、葉質〜膜質、縁には腺と毛がある。
花は枝先に1〜3個つき、紫紅色で径3〜4cm。花柄は細く、長さ1〜1.5cm。花弁は5個、倒卵形で外面の色は薄い。花柱は離生し、先は花床筒の喉部から出て喉部を塞ぎ、綿毛を密生する。花床筒はやや球形で暗紅色。萼片は5個、狭披針形で伸長し、長さ2〜2.5cm、背面は無毛で、内面は綿毛を密生し、宿存する。
果実(液果状のバラ状果)は球形〜卵球形、径1.2〜1.3cm、赤熟する。
- 分布・生育地 :
北海道、本州(長野、群馬の一部) (国外:朝鮮(北部)、中国(東北部)、ロシア(極東〜東シベリア) 山地
- 花期 : 6〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1994年7月2日 長野県菅平 中上・全体2 2024年7月4日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 同 上 左下・茎(刺) 2024年5月30日 同 上 右上・葉(表)、右下・葉(裏) 同 上
- 撮影記 :
分布の中心は北海道で平地にも咲くが、本州では長野県や群馬県の山地にの一部に隔離的に分布するだけである。
ツキヌキソウの撮影に出かけた菅平で花を見つけたが、残念ながら残り花で、美しい状態で撮ってあげられなかった。
30年後、久し振りに現地を訪れると、当時と変わらずに残っていて嬉しくなった。


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