ミヤマフユイチゴ(深山冬苺)

Rubus hakonensis


ミヤマフユイチゴ1

  • 科名・属名 : バラ科 キイチゴ属

  • 特徴 :
     つる性の常緑低木。
     茎は細くて小さな刺を散生し、無毛または短い毛があり、つる状に地を這って先から根を下ろす。刺は細く、わずかに扁平。
     葉は互生、葉身は卵形〜広卵形、長さ5〜8cm、幅4〜7cm。先は短鋭尖頭、基部は心形、3〜5浅裂し、縁には短い芒状の鋸歯がある。葉柄は3〜7cm。托葉は披針形で開出し、深く切れ込む。
     花は葉腋に短い円錐花序となって数個つき、径約1cm、花弁は5個、白色で卵形、縁は波打ち、長さ約5mm、幅約4mm。
     果実(集合果)は球形で、径8〜9mm、赤熟する。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方以西)〜九州 (国外:中国)
     山地の林下、林縁

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2001年9月1日  東京都高尾山
     中1・全体2 2017年8月27日  東京都八王子市
     中2・花序、中3・花    同  上
     中4・果実1 2016年12月5日  東京都高尾山
     (上、中1、中4は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・果実2    同  上
     右上・葉、右下・茎 2017年8月27日  東京都八王子市

  • 撮影記 :
     はるか昔の夏休みの記憶が残っているのだろうか、夏の終わりというのはなんとなく気だるい。
     特に低山は、秋の花が咲き出しているものの、心浮き立つという感じはない。
     そんな頃から咲き始めるのがこの花だ。白いかわいい花であるが、下手に触ると刺に仕返しされる。
     花の時期も咲く場所も同じようなフユイチゴによく似ているが、この花の茎はほとんど毛がなく、葉の裂片の先が鋭頭〜鋭尖頭であることが異なる。

  • 葉

    茎

    同じ科の仲間の花
ミヤマフユイチゴ2

花序

花

果実1

果実2