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- 科名・属名 : バラ科 キイチゴ属
- 特徴 :
高さ1.5〜2mになる落葉低木。
枝は斜上するかつる状になり、ほぼ無毛で刺はないか疎らにある。
葉は互生し、葉身は卵形〜卵状楕円形で、長さ6〜10cm、幅4〜6cm。先は鈍頭〜鋭頭、基部は円形〜浅心形、普通分裂しないが時に3浅裂し、縁には低い鋸歯がある。質はやや厚く、表面は無毛で、裏面脈上に軟毛がある。葉柄は長さ1〜3cm。
花は短い花枝の先に1(〜2)個、少しうつむき加減に咲き、径2.5〜3cm、花弁は5個、白色で卵円形、円頭からやや凹頭。雄しべは多数ある。
果実(集合果)は球形で、径1.2〜1.4cm、橙黄色に熟す。
- 分布・生育地 :
九州(鹿児島県南部)〜沖縄 (国外:中国?) 日当たりのいい山地の林縁
- 花期 : 2〜3月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2006年2月5日 沖縄県国頭郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・花 2018年3月11日 鹿児島県奄美大島 中下・果実 2017年5月20日 鹿児島県屋久島 左下・茎(刺) 同 上 右上・葉表 2018年3月11日 鹿児島県奄美大島 右下・葉裏 同 上
- 撮影記 :
冬期、南西諸島を訪れると、大きな花を咲かせる2種類のキイチゴ類を見ることができる。
一つはオオバライチゴ(リュウキュウバライチゴ)で、もう一つがこの花だ。
どちらかいえばこの花のほうが少ないような気がするが、やや下向きに花を咲かせるので目立ちにくいだけなのかもしれない。
普通茎に刺はないが、鹿児島県には左下の写真のように刺のあるものがあり、トゲリュウキュウイチゴ(var. chaetophorus) といい、葉も3裂するが、ここでは同一種として扱った。
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