タカネナナカマド(高嶺七竃)

Sorbus sambucifolia


タカネナナカマド

  • 科名・属名
  • : バラ科 ナナカマド属

  • 特徴

  •  高さ1〜2mの落葉低木。
     葉は互生し、長さ9〜20cmの奇数羽状複葉で、小葉は7〜11個(3〜5対)で狭卵形〜卵状長楕円形、長さ4〜6cm、幅1〜2.5cm。先は鋭尖頭、基部は鈍形、縁には全体に鋸歯がある。表面はやや光沢があり、裏面は淡緑色。托葉は小型で草落する。
     花は斜上する花序に数個〜十数個つき、やや紅色を帯びた白色で、径約10mm。花弁は5個、ほぼ円形で長さ4〜6mm、直立または斜上し平開しない。
     果実(梨果)は楕円形で、長さ1.2〜2cm、幅1〜1.6cm、赤熟する。果実の先に宿存する萼裂片は直立する。

  • 分布・生育地

  •  北海道〜本州(中部地方以北)
     亜高山〜高山帯

  • 花期
  • : 6〜7月

  • 撮影月日・場所

  •  2011年7月25日  山梨県南アルプス
     中・花    同  上
     下・果実 1977年8月29日    同  上

  • 撮影記

  •  北海道〜本州(中部地方以北)の亜高山〜高山帯の同じような環境に生えるウラジロナナカマドとよく似ているが、小葉の鋸歯が全体にあること、花は数が少なく、横向きで平開しないなどがこの花の特徴である。
     南アルプス北岳は多くの高山植物が見られる山で、夏の花の盛期に訪れると、次から次に現れる花でなかなか前に進めない。
     下を見ているだけでも多くの花が見られるが、少し目を上に向けてもこのような木の花が目に付き、カメラの休む間もない。

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花

果実