タカネトウウチソウ(高嶺唐打草)

Sanguisorba canadensis subsp. latifolia


タカネトウウチソウ1

  • 科名・属名 : バラ科 ワレモコウ属
     注.APG分類では、学名(S. stipulata)

  • 特徴 :
     草丈30〜60(〜80)cmの多年草。
     根元葉は奇数羽状複葉、小葉は11〜13個ある。小葉の葉身は円状長楕円形〜楕円形、長さ2〜5cm、幅1.5〜4cm。先は円頭、基部は心形〜円形、縁には鋭い鋸歯がある。両面無毛で裏面は淡緑色。小葉柄は長さ0.5〜1.5cm。茎葉は小さく、短い柄がある。
     花は茎頂に長さ3〜8(〜10)cm、径約6mmのの円柱状の穂状花穂となって直立し、緑色を帯びた白色の花を多数つける。花序軸は有毛。苞はへら形、縁と外側は有毛、長さ約2.2mm、小苞は披針形、縁は有毛、長さ約1mm。花は両性、花穂の下のほうから咲き始め、花床筒は楕円形で4稜がある。雄しべは4個、長さ5〜8mm、花糸は上部が扁平で白色、葯は黄白色、花柱は長さ約2mm。萼は4個、萼片は長楕円状卵形、円頭〜鈍頭、長さ2〜2.8mm。
     果実(痩果)は革質、花床筒に包まれる。

  • 分布・生育地 :
     北海道、本州(関東、中部地方) (国外:朝鮮、ロシア(極東部)、北アメリカ(西北部)
     高山帯の礫地や草地

  • 花期 :   7〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1980年7月27日  北海道大雪山
     中上・全体2 1992年8月22日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 1977年7月31日  群馬県至仏山
     左下・花 1992年8月22日  北海道大雪山
     右下・葉 1980年7月27日    同  上

  • 撮影記 :
     この花、北海道に分布しているはか、東北を跳び越して本州中部に分布している。
     北海道の高山ではでは比較的よく見かける花であるが、本州では尾瀬の高山帯でよく見かけるものの、他ではあまり見かけたことはない。
     東北地方で見られるシロバナトウウチソウに似ているが、この花が上から咲き始めるのに対し、本種は下から咲き出し、花穂も大きいことが異なる。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
タカネトウウチソウ2

花序

花