ツクシイバラ(筑紫薔薇)

Rosa multiflora var. adenochaeta


ツクシイバラ1

  • 科名・属名
  • : バラ科 バラ属

  • 特徴

  •  高さ1〜3m程度の落葉低木。
     葉は互生し、長さ10cm程度の奇数羽状複葉で、小葉は7〜9個、倒卵状長楕円形で、長さ3〜5cm。先は尖り、鋭鋸歯縁で、質はやや硬く、光沢があり、葉裏の毛は少ない。托葉は櫛の歯状に深く切れ込む。
     花は枝先に円錐花序となって多数つき、淡紅紫色〜白色で、径3〜4cm。花序や花柄、萼に紅色の長い腺毛が密生する。
     果実は萼筒が肥大化して液果状になり、球形で径6〜9mm、赤熟する。

  • 分布・生育地

  •  四国、九州   山野

  • 花期
  • : 5〜6月

  • 撮影月日・場所

  •  2014年5月2日  大分県佐伯市
     中・白花    同  上
     下左・花、腺毛    同  上
     下右・托葉、葉    同  上

  • 撮影記

  •  四国〜九州に分布するノイバラの変種で、全体にやや大きく、小葉や花も大きい。
     特徴的なのは、花序や花柄、萼に紅色の長い腺毛が密生することで、赤っぽく見える。
     この花が見たくて大分県の河川敷の自生地を訪れた。
     時期の早いのは承知していたが、白色の花は結構開花しているのに、この花のイメージの淡紅色を帯びた花の方はまだ殆ど蕾だった。
     下草を掻き分けて探し、やっと咲き始めの花を見つけ何とか撮影したが、朝露でズボンはびしょ濡れになってしまった。

    托葉

    葉

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ツクシイバラ2

花

花柄の腺毛