|
- 科名・属名 : バラ科 キジムシロ属
注.APG分類では、学名(P. rosulifers)
- 特徴 :
草丈(花茎)10〜20cmの多年草。
細い走出枝を2〜7本出し、走出枝は長さ4〜30cmで、長い毛がまばらにある。
根茎は短く、直立し、あまり太くならない。
葉は3出複葉または下部に稀に1〜2個の小さな葉をつけた羽状複葉となる。小葉は菱状卵形、長さ1.5〜4cm、幅1〜3cm。鋭頭〜短鋭尖頭、縁には深い鋸歯がある。膜質で、両面にに軟毛がある。葉柄は長さ(1〜)4〜7cm、わずかに軟毛が生える。托葉は三角状長楕円形〜披針形で鋭頭。
花は細い花茎の先に集散状に数個つき、黄色で径1.5〜2cm。花弁は倒卵形で先はわずかに凹頭、長さ4〜7mm。萼片は狭卵形〜広披針形で鋭尖頭、長さ3〜5mm、外側には毛が生える。副萼片は披針形で鋭頭。雄しべは20個、花床には毛が生える。
果実(痩果)は無毛。
- 分布・生育地 :
本州〜九州の太平洋岸 (国外:朝鮮、中国(東北部) 山地の落葉樹林下の湿った斜面
- 花期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2002年4月28日 大阪府金剛山 中・全体2 2021年4月28日 東京都青梅市 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 2014年5月12日 同 上 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
春から初夏の山地の林下に咲くこの花、黄色で大きさも決して小さくないのに何となく優しい(弱々しい?)感じがする。
この仲間の中では茎が細く、小葉の質が薄いことが理由ではないだろうか。
よく似たミツバツチグリとは、小葉が菱状卵形で先が鋭頭〜短鋭尖頭であることなどが異なり、慣れると一目見ただけで本種とわかる。
和名の通り匐枝を出して増えるため、写真のようにまとまって花をつけていることが多い。
同じ科の仲間の花
|