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 科名・属名 : ベンケイソウ科 イワレンゲ属注.APG分類では、学名(O. malacuptylla var. iwarenge)
 特徴 :草丈10〜20cmの多年草。
 地上部は10cm程度のロゼット状になり、普通叢生はせず、団集または点在し、全体に強く帯扮し白緑色。
 葉は対生、ロゼットの葉身は倒披針形、長さ4〜6cm、幅2〜2.5cm。先は鈍頭〜円頭。
 花はロゼットの中心から花茎を伸ばして塔状になり、密に多数つく。花弁は白色、狭倒披針形、長さ6〜8mm。萼裂片は狭卵形、鈍頭〜円頭。雄しべは10個、花弁よりやや長く、裂開前の葯は黄色。蜜腺は長円形、淡黄色で、長さ約0.7mm。
 果実(袋果)の子房の形は花時と変わらず。種子は楕円形、長さ約1mm。
 分布・生育地 :本州(関東地方以西)、九州 (国外:日本固有)
 海岸の岩上、屋根上
 花期 :   9〜11月
 撮影月日・場所 :上・全体1 2005年11月12日  山口県
 中上・全体2 2021年11月3日  茨城県
 中中・全体3    同  上
 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
 中下・花1 2005年11月12日  山口県
 左下・花2 2021年11月3日  茨城県
 右上・葉(表)、右下・葉(裏)    同  上
 撮影記 :関東地方でも茨城県や千葉県などの記録があり、咲いているはずの屋根が改修されていて見当たらなかった。
 それ以来、どこかにないかと探していたところ、山口県に現存していることを知り、花仲間の案内で現地へ出かけた。
 崩れかけた瓦屋根や雨どいの上にニョキニョキと生えているこの花に出会えた時は、思わず感激した。
 アップでわかるように、よく似たアオノイワレンゲが葯の色が暗紅紫色であるのに対し、本種は黄色であることで見分けられる。
 屋根上では赤土が露出したような場所に生えることから早晩改修される運命にあり、近いうちに絶滅してしまう候補のトップクラスの種ではないかと危惧される。
 その後、茨城県の海岸の崖でも見ることができたが、ここでも崖の改修工事などで絶滅寸前だった。
  
 
  
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