ツメレンゲ(爪蓮華)

Orostachys japonica


ツメレンゲ1


  • 科名・属名 : ベンケイソウ科 ツメレンゲ属

  • 特徴 :
     草丈8〜30cmの多年草。
     葉はロゼット状につき、夏場では径約12cmになる。ロゼットの葉身は披針形で断面は楕円形、長さ3〜6cm、幅5〜15mm。先は鋭頭、先端に短針状突起があり、葉柄はない。質は多肉質、色は緑色〜帯緑白色で赤みを帯びることも多い。冬のロゼット葉は夏のものより小さく、上部は硬くなって普通ガラス質状の細かい歯牙がわずかにあり、先端は短針状。
     花はロゼットの中心から塔状の花茎を伸ばし、塔状になって多数の花をつける。花茎の葉や苞は披針形、上部のものほど小さい。花弁は披針形で鋭尖頭、白色、長さ5〜6mm、基部で全体の1/4程度が合生し、花時には直立する。雄しべは10個、2輪に並ぶ。裂開前の葯は赤紫色。蜜腺は四角形、白色、長さ約0.7mm。雌しべは直立し、花柱は短い。萼は緑色、裂片は披針形で基部で合生し、長さ約2mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方以西)〜九州 (国外:朝鮮、中国(東北部))
     日当たりのいい岩上や屋根上

  • 花期 :  10〜11月

  • 撮影月日・場所 :
    上・全体1 1994年11月5日  栃木県下都賀郡
    中・全体2 2004年10月23日  香川県小豆島
    (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
    左下・花、右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     花シーズンも最後を迎える晩秋の頃、岩山や海岸の岩場でとうもろこしを立てたような花を見せてくれる。
     日当たりのいい岩の上は乾燥が激しいため他の植物が育たず、また、群生することが多いので花期には遠くからでもよく目立つ。
     ミセバヤを撮影に出かけた小豆島では、手の届く範囲に見られる花はこの花ばかりだった。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ツメレンゲ2

花