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- 科名・属名 : ブドウ科 ブドウ属
- 特徴 :
長さ数mになる常緑のつる性木本。
枝は葉柄とともにはじめクモ毛があり、葉と対生して巻ひげを出し、他のものに絡まる。
葉は互生し、葉身は卵形〜三角状卵形、長さ幅とも6〜18cm、ごく浅く3〜5の切れ込みがある。裂片の先は尖る傾向があり、縁は低い鋸歯縁、表面は葉脈のシワが目立ち、若葉には初めクモ毛があるがのち無毛、裏面には全面赤褐色のクモ毛が密生する。
花は葉と対生し、長さ6〜12cmの総状円錐花序となり、雄花序は多くの花がつき、雌花序は小型で花は疎ら。花は黄緑色〜淡黄色、雄花では雄しべが長く、雌花では短く、花糸は外へ反る。
果実(液果)は球形で径5〜10mm、黒紫色に熟す。
- 分布・生育地 :
九州(南部島嶼)〜沖縄 (国外:日本固有?) 海岸〜山地の林縁
- 花期 : ほぼ1年中?(6〜11月?)
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2017年3月16日 沖縄県国頭郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・花序、中下・花 同 上 左下・果実 2013年9月5日 沖縄県名護市 右上・葉表、右下・葉裏 同 上
- 撮影記 :
沖縄の林縁でエビヅルの果実と、後日花を撮影した。
エビヅルと思っていたが、最近刊行された「琉球の樹木」(大川智史、林将之著、文一総合出版)で、葉が大型で切れ込みが浅く、裂片の先が尖る傾向が強い、常緑性でほぼ通年開花するなどから別種として載せられていた。
ただ、エビヅルとの変異は連続的で分けられないとしている図鑑も多いが、ここでは一応別種とした。
果実は甘酸っぱくて美味しいようだが、まだ食していない。
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