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- 科名・属名 : グミ科 グミ属
注.APG分類では、ナツグミと同一種とされ、学名変わらず。
- 特徴 :
高さ2〜4mの落葉小高木。
樹皮は老木では黒褐色で縦に細長く不規則に剥がれ落ち、若い枝は褐色〜帯黄赤褐色を帯びた鱗状毛に覆われる。
葉は互生、葉身は披針形〜狭楕円形、長さ7〜8cm、幅1.5〜2.5cm。先は鋭頭〜鈍頭、基部は次第に狭まるものや円形のものもあり、縁は全縁で波打たない。表面は初め銀色の鱗状毛があり、裏面は銀色の鱗状毛が密生し、その上に帯黄赤褐色〜赤褐色の鱗状毛が疎らにある。葉柄は長さ5〜11mm。
花は葉腋に1〜3個が垂れ下がって咲く。萼筒は長さ7.5〜8mm、幅2.5〜3mm、先は4裂し、裂片は開くと広卵状で大きく、長さ5.5〜6.5mm、幅3〜6mm。萼筒、萼片外側には銀色の鱗状毛が密生し、帯黄赤褐色〜赤褐色の鱗状毛が疎らにある。花柄は長さ8〜12mm。
果実(偽果)は広楕円形で長さ12〜17mmと大きく、5〜7月に紅熟する。
- 分布・生育地 :
本州(東北〜近畿地方南部) (国外:日本固有) 低地〜山地
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2016年5月8日 静岡県伊豆半島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
ミツバツツジの仲間の撮影に訪れた伊豆半島の山地、稜線沿いで目的の花を見つけ、その後はおまけに何かないかと探しながら歩く。
スミレやカンアオイ類の花を撮影していると、満開のグミの花に出合った。
グミの仲間はよく似ていて同定が難しいので、葉の鱗片の様子や花の形などチェックし、帰って調べるとこの花に行き当たった。
葉の鱗状毛はアキグミによく似ていて同定にはあまり自信がないが、ナツグミの変種の葉の細い本種と判断した。
山地に生えるナツグミは、葉が細く変種として扱う考え方があり、ここではその考え方に従った。ただ、変化は連続的として分けない考え方もあり、APG分類では同一種としている。
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