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- 科名・属名 : グミ科 グミ属
- 特徴 :
高さ2〜3mのややつる状の常緑低木。
樹皮は淡褐色で円い皮目が多く、小枝の先はしばしば長さ5〜15mmの硬い刺になる。
葉は互生し、葉身は長楕円形〜楕円形、長さ2〜14cm、幅1〜6cm。先は円頭または鋭頭、基部は円形、縁は強く波打つ。質は革質で硬く、表面は深緑色で光沢があり、初め銀色の鱗状毛があるが後に落ち、裏面は光沢がなく銀色の鱗状毛が密生し、その上に褐色の鱗状毛を散生する。葉柄は長さ5〜12cmm、褐色の鱗状毛を密生する。
花は今年枝の葉腋から出た短い枝に単生するが、枝が極めて短いので数個束生しているように見える。萼筒はやや大きい筒形で4稜があり、長さ6〜7mm、下部は切形に近くくびれ、先は4裂し、裂片は卵状三角形。萼筒の外側には帯白色の鱗片が密生し、その上に褐色の鱗状毛を散生する。
果実(偽果)は長楕円形、長さ約15mm、3〜4月に紅熟し、表面に褐色の鱗片が残る。
- 分布・生育地 :
本州(静岡県以西)〜九州 (国外:中国(東南部)) 海岸や沿海地の林縁
- 花期 : 10〜12月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2013年10月20日 高知県高知市 中1・全体2 同 上 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・花1 2015年9月22日 静岡県伊東市 中3・花2 2013年10月20日 高知県高知市 中4・果実1 2020年2月21日 長崎県福江島 左下・果実 2015年4月7日 鹿児島県鹿児島市 右上1・葉表、右中上・葉表鱗片 2015年9月22日 静岡県伊東市 右中下・葉裏、右下・葉裏鱗片 2016年5月28日 広島県神石郡
- 撮影記 :
静岡県から西の海岸や海岸近くの林縁(時には奥深い山でも)で見られる秋咲きのグミで、比較的よく見かける。
特徴は枝先や葉腋に刺があり、葉の縁が強く波打つことで、同時期に同じような場所に咲くオオバグミ(マルバグミ)とは簡単に見分けられる。
果実は春に紅熟するが、果実が一杯ついた場面にはめぐり合えず、わずかに残った寂しい写真しか撮れていない。
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