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- 科名・属名 : ヒルギ科 メヒルギ属
注.APG分類では、学名(K. obovata)
- 特徴 :
高さ4〜7mの常緑小高木。
支柱根や呼吸根はほとんど発達しない。幹の根回りの樹皮は帯赤褐色で、小片となって剥げる。
葉は対生、葉身は長楕円形、長さ8〜15cm、幅3〜5cm。先は円頭で基部はくさび形、全縁で無毛。質は厚い革質で光沢がある。葉柄は長さ0.5〜1cm。
花は葉腋から2叉状に分岐する腋性の集散花序に4〜10個程度つく。花弁は白色で5個、長さ約1cmで2裂し、先はさらに10〜12裂するため、遠目には糸状に見える。雄蕊は10〜12個で糸状、長さ8〜13mm。萼は開花時には白色で後薄緑色にかわり、5深裂し、裂片は披針形で長さ約1.5cm。
果実は卵形で長さ2〜3cm、反り返った宿存萼をつけ、胎生発芽する。種子の胚軸は根棒状で長さ15〜40cm。
- 分布・生育地 :
九州(鹿児島県薩摩半島)〜沖縄 (国外:台湾、中国(南部)、ベトナム(中北部)) 海岸や河口の湿地、泥地
- 花期 : 6〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2009年6月22日 鹿児島県奄美大島 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・花 同 上 左下・果実 2007年2月18日 沖縄県西表島 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
オヒルギとともにマングローブ林を形成する主要な樹の一つである。
オヒルギとは、葉先が円いことや萼や花弁が白色であること、果実に残る萼片が反り返ることなどで区別されるが、萼筒が派手な赤色のオヒルギより目立たない。
オヒルギよりはやや分布が北に広く、古い時代の植栽との噂もあるが、鹿児島市の喜入町では北限として国の特別天然記念物に指定されている群落がある。
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