ヒナタイノコズチ(日向猪子槌)

Achyranthes bidentata var. tomentosa


ヒナタイノコズチ1

  • 科名・属名 : ヒユ科 イノコズチ属

  • 特徴 :
     草丈50〜100cmの多年草。
     根はイノコズチ(ヒカゲ)よりも肥厚する。
     茎はまばらに分枝し、高い節があり、葉とともに全体に毛が多いが、茎の中部の毛は疎ら。
     葉は対生し、倒卵状楕円形〜楕円形で、長さ5〜15cm。先は短鋭尖頭〜鋭頭、基部は円形、縁は全縁で波打つことが多い。質は厚く、全体に圧毛が多く、特に若葉の裏面は白く見えるほど毛が密生する。
     花は茎頂や枝先に穂状花序となり、花は緑色。イノコズチよりやや密につき、花穂は太く見える。、花は緑色。花被片は5個、線状披針形で鋭尖頭、長さ4〜5mm。小苞基部の耳状の丸い付属片は1/3mm程度で小さい。
     果実(胞果)は、軸に下向きに圧着し、長楕円形で長さ約2.5mm、花被片に包まれる。

  • 分布・生育地 :
     北海道(西南部)〜九州 (国外:中国?)
     市街地の道端、荒地、畑などの日当たりのいい所

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2017年10月10日  東京都八王子市
     中上・全体2 2014年9月17日  神奈川県川崎市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花穂 1983年9月18日  東京都八王子市
     中下・花 2017年10月10日    同  上
     左下・果実、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     以前はイノコズチとして一本であったが、ヒカゲとヒナタに分けられている。
     イノコヅチ(ヒカゲ)に似ているが、名前のように日向で見られることが多く、葉が厚めで縁が波打っていて圧毛が多く、花穂も短く密につくことなどが違いとされている。
     ちょっと道端に入ると、この果実がズボンや服につく嫌われ者で、まともに花と向かい合うことは少ないが、アップで見ると確かに花が咲いている。しかも結構端正な花で、時には目を近づけて見ることをお薦めする。

  • 葉

    葉(表)

    葉(裏)

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ヒナタイノコズチ2

花序

花

果実