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- 科名・属名 : フウロソウ科 フウロソウ属
- 特徴 :
草丈40〜80(−150)cmの多年草。
茎には葉柄とともに下向きの圧毛がある。
根出葉は少なく、長さ30cmにもなる長い葉柄がある。茎葉も葉身は円形〜腎形、長さ、幅とも5〜12cm、掌状に5〜7深〜中裂し、裂片はさらに1〜2回3出状に切れ込む。表面および裏面脈上に伏毛がある。托葉は草質、合生し長さ約4mm。
花は茎頂や枝先に2個ずつつき、淡紅紫色で、直径約2cm。花弁は基部の内側に白色の軟毛を散生する。葯は青紫色〜淡青紫色、花柱分枝(花柱の先端部分で半曲して互いに離生する部分)は、長さ3〜3.5mm。萼片は長さ5〜6mm、花弁より短く、3〜5脈があり、先端は芒状に尖る。花柄や小花柄には下向きの圧毛がある。
- 分布・生育地 :
本州(長野県、東海〜中国地方) (国外:日本固有) 山の草地、湿地
- 花期 : 8〜11月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2006年8月26日 長野県北安曇郡 中上・全体2 2018年8月25日 広島県山県郡 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花1、右下・茎 2006年8月26日 長野県北安曇郡 左下・花2、右上・葉 2018年8月25日 広島県山県郡
- 撮影記 :
ビッチュウ(備中)の和名の通り、岡山県や広島県の湿地に生えるフウロソウの仲間である。ところが、どういうかわけか長野県の北部にも隔離分布している。
近くて便利なので長野県に撮影に出かけたが、地図を見ても湿地がない、多分水路脇の湿った場所だろうと狙いをつけて探してみる。
するとタチフウロによく似た紅紫色のフウロソウが目についた。花弁の赤紫色の筋がよく目立つ花だ。本種なら茎や花柄に下向きの圧毛があるはずとルーペで覗くと間違いない。安心して撮影した。
その後、やっと本場の中国地方の湿地でもこの花を見ることができた。
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