|
- 科名・属名 : イラクサ科 ハドノキ属
- 特徴 :
高さ4〜5mの常緑低木。
枝はよく分枝し、若枝には短い伏毛がある。
葉は互生し、長楕円状披針形で、長さ5〜15cm、幅2〜4cm。先は尖り、基部は鈍形〜くさび形、縁には粗い鋸歯がある。質はやや厚く、裏面には白い綿毛がない。葉柄は長さ1〜3cm、普通紅色を帯びる。
花は雌雄異株で、前年枝の葉痕に紅色を帯びて小さな花が集まってつく。雄花序は無柄で、花被片と雄花は3個、雌花序は3〜5mmの柄があり、花被は筒状で、柱頭の縁に白っぽい毛がある。
果実(痩果)は卵形で、長さ約1.5mm、肉質化した白い花被片が痩果を包む。
- 分布・生育地 :
本州(伊豆、紀伊半島)、四国、九州(南部)、沖縄 (国外:台湾) 山地の沢沿いの林縁
- 花期 : 2〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2013年3月17日 沖縄県国頭郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・雄花序、以下果実を除き全て 同 上 左下・果実(痩果) 2018年1月15日 同 上
- 撮影記 :
山道から川に下り岸を遡行していると、枝に紅色を帯びた花が固まりになってびっしりとついている木が目に入った。
花が咲いているのかどうか近寄ってみると、しべが3裂した花と、花の先に白っぽい毛が密に生えた花と2種類あり、雌雄異株の樹だとわかった。
咲いている木がある一方、すでに白い卵形をした面白い形をした果実になっている木もあった。
よく似たイワガネの花は雄・雌花序ともに柄がないが、この花は雄花序には柄がないものの、雌花序には柄があることや葉裏に白い綿毛がないのが違いである。雌花序や果実の写真を見ると柄のあることがはっきりわかる。
同じ科の仲間の花
|