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- 科名・属名 : イラクサ科 ハドノキ属
- 特徴 :
高さ約2mになるやや落葉性の低木。
枝は細長くてよく分枝し、若枝には短い伏毛と粗い毛がある。
葉は互生し、卵状楕円形〜長楕円形で、長さ6〜12cm、幅2〜5cm。先は尾状に尖り、基部はくさび形〜円形、縁は鋸歯縁。質はやや薄く、表面は光沢があり、裏面脈上には粗い毛がある。裏面に初めは綿毛が密生し白く見えるが、後に疎らになる。主脈や葉柄は緑色。
花は雌雄異株で、前年枝の葉痕に小さな花が集まってつく。雄花序、雌花序ともに柄はなく、雄花の花被片と雄しべは3〜4個、雌花の花被は筒状で、柱頭の縁に白い毛がある。
果実(痩果)は卵形で長さ1.3〜1.5mm、肉質化した花被が痩果を包む。
- 分布・生育地 :
四国(南部)〜九州 (国外:中国(南部)〜東南アジア、ヒマラヤ) 暖地の林内、林縁
- 花期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年3月23日 鹿児島県鹿児島市 中上・全体2 2016年4月16日 宮崎県児湯郡 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・雄花序 2007年3月23日 鹿児島県鹿児島市 中下・雌花序 2022年4月23日 大分県中津市 左下・果実(痩果) 2017年5月20日 鹿児島県屋久島 右下・葉(表) 2019年4月12日 鹿児島県鹿児島市 右下・葉(裏) 2022年4月23日 大分県中津市
- 撮影記 :
屋久島へ渡る前日、鹿児島市内の林地を散策する。
期待していたツクシスミレの花などやこの花を見つけ、結構充実した観察になった。
よく似たハドノキとの違いは、雌花序に柄がない、葉裏が白い、主脈や葉脈が緑色であることなどである。
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