コミヤマカタバミ(小深山傍食)

Oxalis acetosella





  • 科名・属名 : カタバミ科 カタバミ属
     注.APG分類では、学名(O. acetosella var. acetosella)

  • 特徴 :
     草丈5〜15cmの多年草。
     根茎は細長く横走、しばしば分枝し、節に古い葉柄の基部をつける。
     葉は根茎の先に1〜数個の葉を束生し、長い葉柄の先に3小葉をつける。葉身は倒針形、幅1〜3cm。角は円形になり、裏面や時に表面に軟毛が散生する。葉柄は長さ3〜10cm、ほとんど毛はないか疎らに細毛がある。
     花茎は葉よりも高く、先端に1個の花をつけ、中央から少し上に苞がある。花は径2〜3cm、白色〜淡紅紫色、脈はしばしば紅紫色を帯びる。花期の終りには閉鎖花ができる。
     果実(刮ハ)は卵球形、長さ3〜4mm、全体に密に毛がある。種子は各室に1〜2個が入り、長卵形で褐色、長さ約2mm。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州(屋久島まで)(但し中国地方を除く) (国外:北半球の温帯〜亜寒帯に広く分布)
     亜高山の針葉樹林下

  • 花期 :  6〜8月

  • 撮影月日・場所 :
    上・全体1 1982年5月16日  北海道アポイ岳
    中上・全体2 1981年6月14日  群馬県尾瀬
    (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
    左下・花 1978年6月18日    同  上
    右下・葉 1981年6月14日    同  上

  • 撮影記 :
     ミヤマカタバミによく似ているが、根茎が細長く伸びることや、花柄や葉柄にほとんど毛がないこと、小葉の角が円形であることなどで区別される。
     また、主として亜高山帯に生えることから、花期も2ケ月程度は遅い。
     上の写真は春先のアポイ岳で写した標準タイプの白花であるが、中の尾瀬で見た花は薄っすらピンクを帯びていて美しかった。



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