フウロケマン(風露華鬘)

Corydalis pallida


フウロケマン1


  • 科名・属名 : ケシ科 キケマン属
     注.APG分類では、学名(C. pallida var. pallida)

  • 特徴 :
     草丈15〜50cmの2年草。
     茎は丸く無毛で柔らかく、下部で分枝し斜上する。
     葉は卵形〜長卵形、1〜2回羽状複葉で、小葉は広卵形で羽状に深裂し、さらに欠刻がある。
     花は長さ2〜5cmの総状花序で、2〜8個つく。花弁は4個、黄色で、長さ約2cm。外側の2個のうち1個は距があって後方へ突き出し、下側の1個は距がないか小さな距がある。内側の2個は同形でやや小さく、先端で合着し稜がある嚢状になり、柱頭と葯を包む。雄しべは2個、外側の花弁に対生する。花糸は膜状で雌しべに密着し、先端で3分岐し、それぞれ葯をつける。花期の後半には地表近くに伸びて花をつけ、花序は短くて数は少なく、花は小さくなり、時に閉鎖花となる。
     果実(刮ハ)は短線形〜線形で、長さ1〜2cm、少し数珠状にくびれる。種子は横から見るとほぼ円形、表面に円錐状の突起がある。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方西部以西)〜九州 (国外:台湾)
     山地や低地の日当たりのいい林縁、草地、裸地、崖や斜面下部

  • 花期 :   4〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2003年5月11日  広島県佐伯郡
     中上・全体2 2011年4月23日  熊本県八代市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2019年4月16日  大分県竹田市
     左下・花2 2022年4月24日  大分県由布市
     右上・葉1 2019年4月16日  大分県竹田市
     右下・葉2 2022年4月24日  大分県由布市

  • 撮影記 :
     東日本にミヤマキケマンが分布するのに対し、西日本には本種が分布している。
     ミヤマキケマンに比べると、花期が長くて、草丈が低い、花序がやや短い、花数も少なくやや弱々しい感じがするなどの違いがある。
     ただ、両種が分布している地域で見かけたときは、正直言ってどちらか判断できなかった。

  • 葉1

    葉2

    同じ科の仲間の花
フウロケマン2

花1

花2