ミヤマキケマン(深山黄華鬘)

Corydalis pallida var. tenuis


ミヤマキケマン1


  • 科名・属名 : ケシ科 キケマン属

  • 特徴 :
     草丈30〜60cmの2年草。
     茎は叢生、下方で分枝し斜上し、丸い。
     葉は1〜2回羽状複葉、小葉は広卵形でさらに深裂し、欠刻がある。
     花は茎頂か葉に対生し、に長さ3〜10cmの総状花序になり、密に多数つく。花柄は長さ5〜12mm。花弁は4個、黄色で長さ20〜23mm、外側の2個のうち上側の1個は距があって後方に突き出し、下側の1個は距がないか小さな距がある。内側の2個は同形でやや小さく、先端で合着して稜のある嚢状になり、柱頭と葯を包む。萼片は2個小さく、開花後も残る。雄しべは2個、外側の花弁に対生する。
     果実(刮ハ)は線形で、長さ2〜3cm、著しく数珠状になる。
     フウロケマンの変種で、比べると大きくて丈夫である。

  • 分布・生育地 :
     本州(近畿地方以東・山陰地方)、四国 (国外:日本固有)
     山地の林縁、草地

  • 花期 :  4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1993年4月11日  埼玉県秩父市
     中全体2 2009年4月5日  兵庫県豊岡市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2013年4月15日  東京都高尾山
     左下・花 2023年4月24日  愛知県豊田市
     右上・葉1 2013年4月15日  東京都高尾山
     右下・葉2 2023年4月24日  愛知県豊田市

  • 撮影記 :
     春先、花の少ない山道を歩くと、道路際や裸地などに群生していることが多い。深山とあるが、低山でよく見かける。
     主に近畿地方以東の本州に分布し、西日本に分布するフウロケマンに比べると草丈も大きく、花数も多くてにぎやかだ。

  • 葉1

    葉2

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ミヤマキケマン2

花序

花