ヒュウガオウレン(日向黄蓮)

Coptis minmamitaniana


ヒュウガオウレン1


  • 科名・属名 : キンポウゲ科 オウレン属

  • 特徴 :
     草丈10cm程度の常緑多年草。
     根茎は太くて短く、水平に伸び、匐枝は出さない。
     葉は5小葉からなり、小葉は広卵形〜菱形、縁には多数の細かい鋸歯があり、質は洋紙質。  花は単生し、径1〜1.4cm。花弁のように見える萼片は5〜6個、狭卵形〜楕円形で白色、長さ6〜7mm。花弁はさじ形で舷部は皿状、黄橙色、長さ3〜4mm、蜜腺は皿形。苞は倒卵形先は尾状に尖り、長さ約2mm。
     果実(袋果)は舟形、長さ5〜6mm。花柱は長さ1mm以下、強く鉤状に曲がる。

  • 分布・生育地 :
     九州(宮崎、鹿児島県) (国外:日本固有)
     常緑広葉樹やスギ林林下

  • 花期 :   1〜3月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2021年2月13日  宮崎県
     中上・全体2(群生) 2023年2月8日    同  上
     中中・全体3    同  上
     (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花1 2021年2月13日    同  上
     左下・花2 2023年2月8日    同  上
     左下・葉 2021年2月13日    同  上

  • 撮影記 :
     2月初め、晴天の冬日だろうと思っていたら、予想外の雨の1日になった。
     南国宮崎とはいえ、さすがにこの時期の雨は冷たい、雨具に身を包み、ひたすら暗い林下を歩き回った。
     自生地情報を聞いていたのですぐに見つかると思っていたが、いくら探しても見つけられない。
     あきらめて戻る途中、目印を見つけて近づくと、林下に点々と咲くこの花が見つかった。
     辺りにはかなりの数の花が咲いている。似たような場所は他にもあるにもかかわらず、なぜここだけに生えているのか、環境条件が微妙に異なるのだろうか。
     残念ながらこの年は花期の盛りは過ぎているうえ、雨で全体に暗く、花も濡れていて、100%満足のいく写真は撮れなかった。
     2年後、少し時期を早めリベンジに出かけると、今度は天気にも恵まれ、素晴らしい群生が広がっていて感動した。  似た仲間に屋久島に分布するオオゴカヨウオウレンがあるが、違いは花が単生、花弁の舷部が皿状、苞が倒卵形で先が尾状に尖ることなどとされている。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ヒュウガオウレン2(群生)

ヒュウガオウレン3

花1

花2