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- 科名・属名 : キンポウゲ科 トリカブト属
注.APG分類V、Wでは、学名(A. iinumae)
- 特徴 :
草丈50〜120cmの多年草。
茎は直立〜斜上し、中部から分枝する。
根出葉は腎円形、径11〜32cm、7〜11に中裂する。裂片はさらに切れ込み、裂片は披針形、葉の表面は細かい真っ直ぐな毛がある。葉柄は長さ20〜40cm。
花は長さ30cmになる総状花序に淡黄色〜黄緑色の花を10〜40個つける。花柄は長さ0.8〜4cm、屈毛が生える。花は黄白色、長さ2〜3cm。上萼片は円筒形、長さ2〜3cm、幅8〜10mm、嘴は短く長さ2〜3mm。花弁の舷部は長さ約4mm、距に向かって次第に細くなり、筒状部は長さ約2mm、距は細くて短く、長さ2〜4mmで180度まで屈曲し、唇部は長さ2mmで全縁。雄しべは多数、雌しべは3個で無毛。
果実(袋果)は長さ12〜18mm、斜開する。種子は長さ約2mm。
- 分布・生育地 :
本州(中部地方以北) (国外:日本固有) 針葉樹の林縁や林下、草地
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 1980年7月12日 長野県白馬岳 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・花 2018年7月24日 群馬県尾瀬 左下・果実、以下全て 同 上
- 撮影記 :
色の白いトリカブトといった風情で、烏帽子の部分はトリカブトよりずっと大きい。
亜高山帯の湿り気の多い谷筋や林縁で見られ、白馬岳大雪渓の末端では雪のため大きく曲がったダケカンバの下でキヌガサソウと一緒に咲いていた。
以前の図鑑では北海道にも分布するとされていたが、研究の結果、北海道のものは別種とされた。
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