リュウキュウヒキノカサ(琉球蛙の傘)

Ranunculus ternatus var. lutchuensis


リュウキュウヒキノカサ

  • 科名・属名

  •  キンポウゲ科 キンポウゲ属

  • 特徴

  •  草丈20〜35cmの多年草。
     根出葉は、3出複葉または単葉で、円形で径2〜3cm。縁は大きな歯牙となり、掌状に裂けない。葉柄は長さ2〜5cm。茎葉は3全裂する。
     花は1〜5本程度でる花茎の先につき、径約2cm。花弁は黄色で5個、基部に密腺がある。
     花弁が八重咲きのものがあり、
      ヤエリュウキュウヒキノカサという品種になっている。

  • 分布・生育地

  •  九州(徳之島、沖永良部島)、沖縄(沖縄島、伊江島)
     低地の湿った所

  • 花期
  • : 1〜3月

  • 撮影月日・場所

  •  2008年3月1日 沖縄県沖縄島
     中、下  同 上

  • 撮影記

  •  沖縄では、沖縄島と伊江島にだけに自生が知られているが、沖縄島の自生地は道路工事で消滅したと聞き、久米島まで渡らなければならないかなと思っていた。
     ある時、沖縄の花仲間から沖縄島でもまだ自生地があると教えられ、Aさんの案内で現地を訪れた。
     本土のヒキノカサは、春先日当たりのいい湿った場所に咲く。この花もそんな場所を想像していたところ、着いたのは畑の真ん中、農道や畑の縁に黄色い花が群生している。
     こんな場所?車を下りて葉を確認する。確かに草丈は大きく、根出葉が掌状に裂けていない点は記述通りだ。
     前年は近くの御嶽の湿った広場に咲いていたらしいが、今年は除草剤で全滅とのこと。わずかに残った株がここまで進出したとのことだった。
     中には八重咲の株(ヤエリュウキュウヒキノカサ)も見られ念願がかなったものの、こんな場所ではこれからどうなってしまうかが気になった。

    同じ科の仲間の花
葉

ヤエリュウキュウヒキノカサ