ツクシクサボタン(筑紫草牡丹)

Clematis stans var. austrojaponensis


ツクシクサボタン

  • 科名・属名
  • : キンポウゲ科 センニンソウ属

  • 特徴

  •  草丈50〜100cmの多年草。
     クサボタンに似て、茎は直立してつる状にならず木本化する。
     葉は1回3出複葉で、小葉は卵形で長さ4〜13cm、先は3つに浅裂する。先は鋭く尖り、縁には不揃いな鋸歯がある。葉柄は長い。
     花は茎頂や葉腋に集散状に多数下向きにつき、淡紫色、狭い鐘状で長さ1.2〜2cm。萼片の基部は筒状、先は反り返る。葯は3〜3.5mmで、花糸の2倍かそれ以上ある。
     果実(そう果)は倒卵形で長さ3〜3.5mm、花柱は10〜20mm、斜上する長毛がある。
     クサボタンは、葯の長さが4〜5mmで、花糸の長さと同長かやや短いことで区別される。

  • 分布・生育地

  •  四国、九州  石灰岩地の林縁

  • 花期
  • :  8〜9月

  • 撮影月日・場所

  •  1997年8月30日  高知県天狗高原
     中上・花    同  上
     中下・花2 2014年9月12日 宮崎県西臼杵郡
     下左・痩果、下右・葉    同  上

  • 撮影記

  •  本州にはクサボタンがあり、四国、九州の石灰岩地にはよく似た本種がある。
     四国の天狗高原に出かけた際、草原の潅木の間や黒滝山に続く登山道の林下にこの花が咲いていた。
     ここに限らず石灰岩の山は地質が特殊なだけに、変わった植物や変種とされるものがが多く、興味が尽きない。

    葉

    同じ科の仲間の花
花1

花2

そう果