ハスノミカズラ(蓮の実蔓)

Caesalpinia globulorum


ハスノミカズラ

  • 科名・属名 : マメ科 ジャケツイバラ属
     注.APG分類では、学名(C. major)

  • 特徴 :
     つる性の常緑の木本。
     枝や葉柄には鋭い逆刺がある。
     葉は2回羽状複葉で、長さ80cmになり、羽片は4〜8対ある。各羽片には4〜5(7)対の小葉がつく。小葉は楕円形で、長さ3〜7cm、幅1.5〜3cm。鋭尖頭で基部は鈍形〜円形。表面は無毛で、裏面は中肋上に初め軟毛がある。
     花は腋生で偽総状花序になり、花冠は黄色で5裂し、径1.5〜2cm。花弁は5個、狭倒卵形で円頭、萼よりやや長く、外側に軟毛をやや密生する。萼は長さ7〜8mm、基部で合着し、先端は5裂する。
     果実(豆果)は長楕円形で短い柄があり、長さ10〜12cm、幅4.5〜5.5cm、表面に刺があり、3〜4個の種子が入る。種子は楕円状球形、黄白色で径10〜12mm。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(沖縄島以南) (国外:アジア、アフリカの熱帯・亜熱帯域)
     樹林内や樹冠上

  • 花期 :   10〜11月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2006年10月10日  沖縄県西表島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中上・花    同  上
     中下・果実1(未熟) 2008年12月13日    同  上
     下・果実(熟果) 2019年5月9日    同  上

  • 撮影記 :
     沢沿いの樹冠に絡みつき咲き始めた黄色い花、10月のこの時期に何でナンテンカズラが咲いているのかと思った。ただ、何となく感じが違った。
     調べると葉の付き方が違っていて、ナンテンカズラに比べ小葉の数が多い本種だった。
     この植物は、花よりも実になったものが知られていて、海岸に漂着した種子は「シロツブ」と称されている。ただ、本当の「シロツブ」はよく似ているが別の種で、小葉の数が多く、果実もやや小さく、種子は灰白色のようだ。
     この果実(豆果)を見たいと思っていたが、2年後やっと見ることができた。手で触って見るにはあまりにも刺が鋭く、離れて写真だけで満足せざるを得なかった。

  • 同じ科の仲間の花
花

果実1(未熟な豆果)

果実2(熟果)