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- 科名・属名 : マメ科 ジャケツイバラ属
- 特徴 :
つる性の木本。
葉は2回偶数羽状複葉、長さ20〜30cm、羽片は3〜4対ある。小葉は各羽片に2〜6対つき、小葉は狭卵形〜卵形、長さ2〜6cm、幅1.5〜3cm。先は鋭頭〜鈍頭、基部は広いくさび形〜円形、全縁。質は革質で光沢があり、無毛。葉軸の裏には普通逆向きの刺がある。
花は腋性の偽総状花序となり、長さ10〜20cm。花は黄色、径約1.5cm。雄しべは10個、花糸の中部以下には軟毛が覆い。雌しべの下部に長軟毛が密生する。花柄は長さ5〜12mm。
果実(豆果)は卵形で膨らみ、長さ4〜4.5cm、幅約2.5cm、黒紫色に熟し、先端に花柱の基部が嘴状に残る。莢は裂開せず、種子が1個入る。
- 分布・生育地 :
九州(屋久島以南)〜沖縄 (国外:中国(南部、西南部)、台湾、東南アジア〜インド、ニュギニア、オーストラリア、ポリネシア) 海岸近くの林縁
- 花期 : 3〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年2月17日 沖縄県西表島 中上・全体2 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2007年4月28日 同 上 左下・果実(未熟果) 同 上 右下・葉 2018年11月3日 同 上
- 撮影記 :
冬場〜春先、八重山諸島を訪れると、マングローブ林やその近くの緑の中に黄色い花を時々見かける。本土で初夏の頃見られるジャケツイバラにちょっと感じが似た花である。
珍しい花ではなく、車で走りながらでも周囲に気を配っていると、所々で樹冠にからまって咲いているのを目にする。花は必ずしも大きいわけではないが、黄色の花が多数集まりよく目立つ。
マングローブ林の間を蛇行する川面に、樹冠から垂れ下がるこの花を見ると、南の島に来たなと実感させる花である。
花が終わるとできる果実(豆果)も、小さな団扇のようで面白い形をしている。
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