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- 科名・属名 : マメ科 モダマ属
注.APG分類では学名(Entada phaseoloides)
- 特徴 :
つる性の木本。
茎は太く、毛がない。
葉は2回羽状複葉で、長さ約20cm。羽片2対あり、3〜4対の小葉が対生する。小葉はやや歪んだ長楕円形〜卵円形で、長さ5〜7cm。革質で光沢がある。葉軸の先端は2分枝する巻きひげ状になる。
花は葉腋に長さ10〜25cmの穂状花序になり、黄緑色の放射相称花を多数つける。
果実(豆果)は線形で木質、長さ35〜50cm、幅7cm。種子は扁平で長さ3〜5cm、幅3〜4.5cm、中央が山形に膨らむ。
以前はモダマと同一視されていたが、モダマの1羽片につく小葉は1〜2対、種子も大きく長さ5〜6.5cm、幅4〜6cmで、中央が山形に膨らまない。
別名 コウシュンモダマ
- 分布・生育地 :
沖縄(八重山諸島) (国外:台湾、フィリピン) 山地の沢沿いの斜面、林縁
- 花期 : 5〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2008年8月23日 沖縄県西表島 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・花序、右下・小葉 同 上
- 撮影記 :
以前は日本に分布するモダマは全て同一とされていたが、最近では沖縄本島以南に分布するモダマは、台湾との共通種である本種とされている。
八重山諸島の沢沿いを歩くと、人の腕ほどもねじれた蔓が大木から垂れ下がっているのによく出会う。この花の茎(蔓)だ。蔓の先ははるかに高い樹冠の上に伸びている。このため、蔓に出会うことは多くても、花を見ることはほとんどない。
ある年、大きな台風により倒れた木にこの花の蕾のあるのを発見した。これなら写せる、都合よく1ヶ月後にまた予定があり、訪れてみるとちょうど満開だった。
モダマに比べると少し花穂が短い感じがし、小葉の数も多い。
果実は50cmを越えるような長い莢がぶら下がり、中に円形の種子が入るが、大きな種子は珍重されるため、あっという間に採られてしまうことが多く、自生の姿をなかなか目にすることができない。
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