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- 科名・属名 : マメ科 イワオウギ属
- 特徴 :
草丈20〜80cmの多年草。
葉は奇数羽状複葉で、11〜25個の小葉からなる。小葉は狭卵形〜狭楕円形、長さ1〜3cm、幅0.4〜1cm。先は円形で、裏面に白い軟毛がある。托葉は狭披針形、膜質で帯褐色、葉に対生する側でほとんど先端まで合着し、長さ1.2〜2cm。
花は長さ8〜23cmの総状花序となり、蝶形の花を10〜30個つける。花は黄白色、長さ1.2〜2cm、竜骨弁は旗弁。翼弁より2mm以上長い。萼は5中裂し、長さ4〜6mm、側裂片は三角形で、長さは約1mm、背軸側裂片は長さ2〜3mm、萼筒と同長かやや長い。
果実(節果)は広線形で長さ2〜4cm、幅4〜6mm、2〜4個の小節果からなり、短柄があり、縫合線に幅の狭い翼があり、縁に不規則な鋸歯がある。小節果は楕円形、脈状紋がある。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(中部地方以北) (国外:朝鮮(北部)、中国(東北部)、シベリア、ウスリー) 高山の礫地草原、北地の草原
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2005年7月24日 長野県八ケ岳 中上・全体2 1983年8月7日 山梨県北岳 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花序 2020年8月19日 山梨県富士山 中下・花 2023年7月26日 静岡県富士山 左下・果実(節果) 2020年8月19日 山梨県富士山 右上・小葉、右下・葉(裏) 同 上
- 撮影記 :
中部地方以北の高山に登ると、まずこの花に会えることが多い。高山植物の種類の限られた富士山でもよく見られる。
花の時期はタイツリオウギによく似ているが、果実の時期になると、左下の写真のように小節果と呼ばれる薄い莢が節ごとにくびれてつく」ので違いがはっきりとわかる。
マメ科の仲間は、この果実が同定の決め手となることが多く、花の時期と果実の時期と2度撮影に出かける必要がある。花と実が同時に見られれば最高であるが。
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