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- 科名・属名 : マメ科 コマツナギ属
注.APG分類では、学名(I. bungeana)
- 特徴 :
高さ40〜80cmの草本状の小低木。
茎は地を這うか立ち上がり、葉とともに伏毛がまばらにある。
葉は奇数羽状複葉で、5〜11対の小葉があり、小葉は対生し、葉身は楕円形で長さ0.5〜2.5cm、幅0.3〜1.5cm。両面に伏毛が疎らにある。托葉は微小で針状、長さ1mmで脱落する。
花は葉腋に長さ4〜10cmの総状花序となり、密に花をつける。花は淡紅色で長さ4〜6mm、花は下から咲きあがる。萼は長さ約2mm、裂片は狭三角形で萼筒と同長、白色の圧毛がある。花柄は長さ1〜2mm。
果実(豆果)は真っ直ぐな細い円筒形、長さ2〜3cm、幅2.5〜3mm。熟すと茶褐色になり、短い圧毛があり、3〜8個の種子が入る。
花の白いものがあり、
●シロバナコマツナギ(f. albiflora)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
本州〜九州 (国外:韓国(済州島)、中国) 日当たりのいい野原、堤防、道端
- 花期 : 7〜9月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2002年6月16日 東京都あきる野市 中1・全体2 2020年9月15日 東京都日野市 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・花序1 1987年8月30日 京都府熊野郡 中3・花序2 2020年9月15日 東京都日野市 中4・果実 2017年10月5日 東京都八王子市 左下・シロバナ 2022年9月9日 同 上 (左下は詳細写真あり、写真をクリック) 右上・葉(表) 2016年6月18日 東京都日野市 右下・葉(裏) 2020年9月15日 同 上
- 撮影記 :
野原、土手、海岸などの日当たりのいい場所でよく見かけ、草本のように見えるが小さな木である。
最近、道路の法面緑化で中国から持ち込まれ、大きいものでは4mくらいの低木〜小高木状になるトウコマツナギ(キダチコマツナギ)も同一という見方もある。(平凡社の改訂新版「日本の野生植物2」ではこの考え方をとっている)。
和名は、その茎が馬を繋げるほど強いということから「コマツナギ(駒繋ぎ)」の和名がつけられているが、そのことはともかく丈夫な茎である。(なお、和名の由来は、馬がこの草を好み、この草の近くに繋いでおけば逃げない、というところからきている説もある)
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