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- 科名・属名 : マメ科 クズ属
- 特徴 :
つる性の半低木。
葉は3小葉からなり、頂小葉は卵形〜狭卵形で、長さ10〜13cm。縁は通常全縁。表面には褐色の長い伏毛があり、裏面には灰白色の毛を密生する。
花は葉腋に総状花序に葉よりも高くつき、密につく。花は青紫色で長さ1.2〜1.5cm。
果実(豆果)は扁平で、長さ2〜5cm、幅約5mm、褐色の粗毛を密生する。
- 分布・生育地 :
九州(奄美大島)〜沖縄 (国外:台湾、中国(南部)、インドシナ) 山野の林縁の樹冠
- 花期 :
9〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2009年9月27日 沖縄県西表島 中上・全体2 2015年10月5日 沖縄県中頭郡 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花1 同 上 中下・花2(淡色花) 2018年11月3日 沖縄県西表島 左下・果実 2015年12月1日 沖縄県名護市 右下・葉 2015年10月5日 沖縄県中頭郡
- 撮影記 :
本土にあるクズによく似ていて、花が赤紫色でなく、青紫色をしていること、葉より上に突き出ることや、葉が切れ込まないことが違いである。
南方の花は概して花期が早く、本土の感覚でみると季節外れに咲いているといったイメージがあるが、この花は9〜10月が花期で、本土のクズよりも遅く咲くようだ。
また、クズは繁殖力が旺盛で、道端や林縁に我が物顔にはびこる嫌われ者であるが、この花はそこまでの現場には出くわしていない。南の島には繁殖力の旺盛な帰化植物も多く、クズの力でも駆逐できないのかもしれない。
これまで八重山諸島でばかり見ての印象だったが、最近沖縄本島でこの花に出会い、それまでの印象が一変した。
沖縄本島では、本土のクズと同様樹冠を覆って広がって花も多数つき、クズと何ら変わりないはびこりようだった。
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