トビカズラ(飛葛)Mucuna sempervirens |
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つる性の常緑木本。恐らく帰化。 葉は3小葉からなり、小葉は長楕円形、長さ7〜15cm、幅4〜8cm。革質で光沢があり、全縁、若い時は両面に白毛が散生するが、後に無毛となり、両面に網状の脈が目立つ。 花は幹や太い枝の節から総状花序となって垂れ下がり、3〜20個の花をつける。花は暗紫色で蝶形、長さ7〜8.5cm。旗弁は暗紫色で無毛、長さ4.5〜5cm。翼弁は長さ6.5〜7cm、基部に耳状突起がある。竜骨弁はやや鎌形で少し内側に湾曲し、長さ約7cm。 果実(豆果)は線形で、長さ40〜60cm、幅3.5〜4cm、7〜10個の種子が入る。 別名 アイラトビカズラ 九州(熊本県)(注.恐らく中国から帰化) 林縁 2014年5月3日 熊本県山鹿市 以下、花・葉 同 上 熊本県山鹿市(旧菊鹿町姶良)に1本だけ生育し、国の天然記念物に指定されている。 しかし、もともとの自生ではなく、古い時代に中国(南部〜南西部に自生)から渡来してきたものだろう。 現地は、駐車場や棚も整備され、太い蔓が絡み付き葉を繁らせた棚の下は薄暗く、藤棚のように多くの花序が垂れ下がっていた。 本土で目にするマメ科の植物でこんな花をつけるものは他にはほとんどなく、初めて目にする観光客は感動するというか、恐ろしいものでも見るような目つきだった。 一見するとウジルカンダによく似た花であるが、花が大きいこと、旗弁は暗紫色(ウジルカンダは灰緑色)であることなどが異なる。 同じ科の仲間の花 |
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