ヤブツルアズキ(藪蔓小豆)

Vigna angularis var. nipponensis


ヤブツルアズキ1

  • 科名・属名 : マメ科 ササゲ属

  • 特徴 :
     茎の長さ3m以上になるつる性の1年草。
     茎は黄褐色の開出毛が多い。
     葉は3小葉からなり、小葉は狭卵形〜卵形で浅く3裂するものもあり、頂小葉は長さ3〜10cm、幅2〜8cm。先は急に鋭く尖り、基部は広い円形、全縁。両面に黄褐色の長毛がある。側小葉は頂小葉より小さい。
     花は葉腋に偽総状花序となり2〜10花つき、花冠は黄色で長さ、幅とも15〜18mm。翼弁は左右不同、右側のものは1/2〜3/4回転する竜骨弁を抱き、左側は左側に突き出た竜骨弁の距に内側から押し広げられて平開する。花柱の先端は嘴状に伸びる。
     果実(豆果)は線形で長さ4〜9cm、幅約4mm、無毛で9〜14個の種子が入る。普通黒緑褐色に熟して裂開する。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:朝鮮、中国、東南アジア〜ヒマラヤ)
     草地

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2005年9月10日  静岡県静岡市
     中上・全体2 2014年9月13日  熊本県阿蘇
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花    同  上
     左下・果実(豆果) 2005年10月8日  東京都日野市
     右下・葉 2014年9月13日  熊本県阿蘇

  • 撮影記 :
     同じように黄色の花をつけ、竜骨弁のねじれるノアズキがあるが、本種は葉が卵形で先が急に尖るので区別できる。
     栽培種のアズキはこの花が元になり栽培化されたものといわれている。
     東京周辺でも見られ、果実(豆果)は自宅近くの多摩川の草地で撮影したものである。

  • 葉

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ヤブツルアズキ2

花

果実(豆果)