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- 科名・属名 : ミズキ科 アオキ属
(注.APG分類ではアオキ科(GARRYACEAE))
- 特徴 :
高さ2〜3mの常緑低木。
枝は太くて円く、上部でよく分枝する。
葉は対生して枝の上部に集まってつき、広楕円状卵形〜広披針形、長さ8〜20cm、幅2〜10cm。先は鋭尖頭で基部はくさび形、縁の上半部には粗い鋸歯がある。質は革質で光沢があり、表面は濃緑色、両面とも無毛。
花は雌雄異株で、枝先に円錐花序をつけて小さな花を多数つける。雄花・雌花とも径8〜10mm、花弁は4(5)で平開し、長卵形で紫褐色。雄花には雄しべが4個あり、雌花にはない。
果実(核果)は楕円形で、長さ1.2〜2cm、光沢があり赤熟する。
花や果実の色に変化が多くて色々な品種が知られ、
花の緑色のものを、
アオバナアオキ(f. viridiflora)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
本州(東北地方以南)〜沖縄 (国外:韓国(島嶼部)、台湾) 林下(主に照葉樹林下)
- 花期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
1982年4月25日 東京都高尾山 中上・花 2014年3月29日 東京都八王子市 中中・果実1 2018年1月18日 神奈川県中郡 (上、中中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・果実2 2014年3月29日 東京都八王子市 左下・アオバナ 2013年4月27日 東京都高尾山 右下・葉 2014年3月29日 東京都八王子市
- 撮影記 :
春先、花が待ちきれず低山にシュンランやスミレ類などを求め、まだ新葉も展開前の雑木林の尾根に向かって谷筋を登る。
常緑樹の林下、濃緑色の光沢ある葉の中に楕円形の紅い果実が目に付く。よく見ると枝先に小さな紫褐色の花も咲いている。
果実のついている時期が長いため、花と果実が同時に見られることが多い。
花は目立たないが、ツヤのある紅い果実は良く目立ち、撮影時期もこの時期に集中していた。
本州〜四国(東部)のものは4倍体で、本州(中国地方)、四国(除く東部)〜沖縄のものは2倍体で、この2倍体をナンゴクアオキという変種(var. ovoidea)に位置づける考え方もある。とりあえず、ここでは同一種とした。
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