エゾゴゼンタチバナ(蝦夷御前橘)

Cornus suecica


エゾゴゼンタチバナ

  • 科名・属名 : ミズキ科 ミズキ属

  • 特徴 :
     草丈5〜20cmの多年草。
     根茎は横に這い、茎には4稜がある。
     葉は対生して4〜5対あり、卵状〜長楕円形で長さ1.5〜3cm、幅1〜2cm。
     花は茎頂につき、花弁のように見える4個の総苞片があり、本当の花は中心部の暗紫色で8〜25個つく。
     果実(石果)は球形で赤熟する。
     よく似たゴゼンタチバナは、葉は輪生し、花は白色。

  • 分布・生育地 :
     北海道(北、東部)   湿地や原野

  • 花期 :  6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     1992年7月5日  北海道根室市
     中・花    同  上
     下・果実 1990年8月5日    同  上

  • 撮影記 :
     霧多布湿原の谷地坊主の間、憧れの花との出会いは、思ったより小さいなというのが感想だった。
     もっときれいに咲き揃った花を求めて根室半島に出かけてみると、海を見下ろす原野で出会うことができた。写真はその時のものである。盛夏の頃にも訪れたが、きれいな赤い実になっていた。
     白い花弁のように見えるのは総苞片で、本当の花は中心部の黒紫色の部分である。花はゴゼンタチバナによく似ているものの、黒紫色のインパクトが強く、大分イメージが異なる。
     ゴゼンタチバナが山地の林下で見られるのに対し、この花は北海道の北、東部の湿原や原野に生え数も少ない。

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花

果実