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- 科名・属名 : モクマオウ科 モクマオウ属
- 特徴 :
高さ7〜10(〜20)mの常緑高木。逸出野生化。
材は硬くて折れやすく、枝には褐色の普通枝と緑色の葉状枝がある。若枝には灰白色の毛が密生するが、後無毛。
普通枝につく葉は(6〜)7(〜9)個が輪生し、葉身は線形で、下部は茎と合着、上半部は離生して反曲し、先は鋭く尖り、離生部は長さ3〜8mm、両面に軟毛がやや密生する。葉状枝はスギナに似た外観を持ち、節間は長さ3〜8mm、縦に溝があり、溝の上部には短毛が生える。葉状枝の葉は(6〜)7(〜9)個が輪生し、葉身は鱗片状で、下部は茎と合着し、上部の離生部は、長さ約1mm、両面に毛がある。
雌雄同株で、普通枝に雌花序がつき、その上部かまたは葉状枝の先に雄花序をつける。雄花序は狭円筒形で穂状花序となり、長さ7〜15mm、幅約2mm、しばしば先は伸びて葉状枝となる。雌花序は狭円筒形で頭状花序となり、球形で長さ約4mm、赤色の花柱が細く伸びる。雄花、雌花とも包葉は狭披針形で先は尖り、背面には短毛がやや密に生える。
果実(集合果)は楕円形〜球状楕円形、長さ13〜20mm、幅10〜12mm。果実はごく扁平な倒卵状楕円形、淡褐色で長さ約2.5mm、上半部は翼となる。
別名 トキワギョリュウ
- 分布・生育地 :
逸出野生化(オーストラリア北部〜マレーシア原産)(沖縄、小笠原で野生化) (国外:熱帯域に広く植栽) 痩地、砂浜に野生化(街路樹、防風林として植栽)
- 花期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2012年9月3日 沖縄県石垣島 中上・全体2 2017年4月10日 沖縄県南城市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・雄花序 同 上 左下・果実(集合果) 2012年11月28日 沖縄県石垣市 右下・葉状枝 2017年4月10日 沖縄県南城市
- 撮影記 :
沖縄は年に何度か台風に襲われる。特に風の強い台風だと多くの樹の葉が飛ばされ、丸坊主になっているのをよく見かける。
しかし、最も早く復活し緑の葉をつけるのがこの樹とギンゴウカン(ギンネム)だ。どちらも防風林などとして植栽されたものだが、その生命力の強さが逸出・野生化する理由と思われる。
沖縄にはよく似た雌雄異株のカンニンガムモクマオウも植栽されていて、写真も両種が入り混じっている可能性がある。
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