ナンブワチガイソウ(南部輪違草)

Pseudostellaria japonica


ナンブワチガイソウ1

  • 科名・属名 : ナデシコ科 ワチガイソウ属

  • 特徴 :
     草丈7〜25cmの多年草。
     根は紡錘状で1個。茎は斜上〜直立し、分枝せず1〜2列の下向きの長毛がある。
     葉は対生し、茎に疎らにつき、上部の葉は線状さじ形〜長楕円形、長さ1.5〜5cm、幅0.6〜2cm。先は鋭頭、両面と縁に毛があり、葉柄はない。下部の葉は長いへら形、長さ1.5〜4cm、幅0・3〜0.7、基部は細まり葉柄状になる。
     花は頂生または上部の葉腋から花柄をだして1〜4個つき、白色で径約1cm、花弁は5個(4個)、倒卵形で先は2浅裂する。花柄は長さ1〜4cm、1〜2列の毛がある。雄しべは10個、葯は暗赤褐色、花柱は3個。
     果実(刮ハ)はやや球形、径約5mm。種子は扁円形〜腎円形、褐色で円錐状突起がある。
     閉鎖花もあり、下部の葉腋に小数つく。

  • 分布・生育地 :
     本州(岩手〜茨城、長野県) (国外:中国(東北部)、ロシア(極東域、シベリア)
     山地の夏緑林の林下、林縁

  • 花期 :   

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1993年6月1日  長野県南佐久郡
     中上・全体2 2017年5月30日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花1 1993年6月1日    同  上
     中下・花2 2017年5月30日    同  上
     左下・花柄、右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     本州北部と長野県に飛んで分布する比較的少ない種である。
     長野県にこの花が隔離分布すると知り、花仲間と出かけた。
     数少なく見つけにくいかと思ったが、林下で意外にあっさりと見つかり拍子抜けした。
     その後、これも隔離分布しているクロバナウマノミツバにも出会え、充実した一日となった。
     2十数年、久し振りに現地を訪れた。以前は生えていた場所とは少しずれていたが、引き続き健在で、以前より少し増えているような気がした。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ナンブワチガイソウ2

花1

花2

花柄