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- 科名・属名 : ニシキギ科 ツルウメモドキ属
- 特徴 :
長さ数mになる落葉性の藤本。
枝は平滑で、今年枝、前年枝は褐色〜紫褐色を帯び、古くなると灰色となる。
葉は互生、葉身は卵円形〜楕円形、長さ7〜11cm、幅6〜8cm。先は短く尖り、基部は円形〜くさび形、縁には疎らな鋸歯がある。質は洋紙質、両面無毛。葉柄は長さ約3cm。
花は雌雄別株、花序は今年枝の葉腋に長さ1.5〜2cmの短い集散状になり、1〜7個の雄花、1〜3個の雌花をつける。花は淡緑色、雄花の花弁は長楕円形、長さ3〜4mm、雌花の花弁は少し短い。雄花の萼片は三角形で鋭頭、長さ約1mm。
果実(刮ハ)は球形、径約1cm、11〜1月に黄熟して3〜4裂開し、赤色で光沢のある仮種皮に包まれた4〜6個の種子が出る。
- 分布・生育地 :
九州(吐喝喇列島中之島)〜沖縄 (国外:中国(海南島)、台湾) 亜熱帯〜暖帯の林縁
- 花期 : 2〜3(-4)月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1(雌花) 2019年4月4日 沖縄県国頭郡1 中上・全体2、中下・花(雌花) 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・果実 2017年11月7日 同 上2 右下・葉 2019年4月4日 同 上
- 撮影記 :
秋に特徴ある裂開した果実(刮ハ)は何度か見かけていたが、花は花期と言われる2〜3月に訪れてもいつも蕾だった。
花期が沖縄では3〜4月とされているテリハツルウメモドキの花を撮影した4月でも、この花はまだ蕾でいつ花を咲かせるのかと思っていた。
別の年の4月初め訪れたやんばるの山、目的の花を撮影した後、秋に株を見たこの花を見に林道を走ると、お目当ての林縁でやっと咲き始めのこの花に出合えた。
花は黄緑色で小さく目立たないが、果実が裂開し朱赤色の種子をぶら下げる秋〜冬には、林道を走っていても気がつく。
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