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- 科名・属名 : オトギリソウ科 オトギリソウ属
注.APG分類では、学名(H. gracillimum)
- 特徴 :
草丈15〜60cmの多年草。
茎は叢生するか数本が株立ちし、直立〜斜上、ほとんど分枝しない。茎は上部にわずかに2稜か4稜があるが、まもなく円柱形になり、稜には黒点はない。
葉は対生、葉身は披針形〜広楕円形、長さ1.5〜5cm、幅0.7〜1.8mm。先は鈍頭〜円頭、基部は円形〜くさび形、全縁。質はやや柔らかく、内側に黒点があり、明点を交え、縁には黒点があり、しばしば明点が混じる。無柄か、長さ約0.5mm程度の短い柄がある。
花は茎頂に1〜9個が集散状につき、黄色で、径1.2〜1.6cm。花柄は長さ1.5〜4mm。苞は葉状、小苞は狭楕円形〜線形。花弁は5個、倒卵形、長さ7〜9mm、幅2〜4.5mm。円頭で全縁、内側に黒線と黒点があり、辺縁には黒点だけがある。雄しべは25〜40個、3束にまとまり、長さ6〜8mm、葯には黒点がある。花柱は3個、長さ2.5〜5mm。萼片は5個、等長〜やや不等長、長楕円形〜線形、長さ3〜4.5mm、幅0.8〜1.3mm、内側に黒線と黒点があり、辺縁には疎らに黒点と明点があるが腺点はない。
果実(刮ハ)は長卵形〜やや円筒状、長さ5.5〜9mm。種子は黄褐色、長さ約0.8m。
- 分布・生育地 :
本州(東北〜中部地方) (国外:日本固有)br> 山地の草原
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1996年8月4日 栃木県日光 中・全体2 2008年8月3日 群馬県尾瀬ヶ原 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 2024年8月11日 群馬県赤城山 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
この花のタイプローカリティーである日光の湯元付近の林下で撮影したものだが、葉の幅が細いことからミヤコオトギリに似ている。
ミヤコオトギリに比べ花が大きいことから本種とした。
その後群馬県赤城山の木道際でもやや遅めながら咲残りの花に出会った。

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