エゾノシシウド(蝦夷猪独活)

Coelopleurum gmelinii


エゾノシシウド

  • 科名・属名
  • : セリ科 エゾノシシウド属

  • 特徴

  •  草丈1〜1.5mの多年草。
     茎は上部で枝を分ける。
     葉は1〜2回羽状複葉で、小葉は卵形〜広卵形、長さは10cm近くなるものがある。質はやや硬くて厚く、頂小葉は時に3裂し、縁には重鋸歯があり、表面にはしわが多く、脈上には毛がある。葉柄の基部は袋状になる。
     花は枝先にやや密な複散形花序となって小さな花を密につけ、花弁は5個、白色。小花柄は4〜7mm。
     果実は長楕円形で6〜8mm、分果には細い油管が多数ある。

  • 分布・生育地

  •  北海道〜本州(東北地方)  海岸の草原

  • 花期
  • :  6〜7月

  • 撮影月日・場所

  •  1999年7月11日  北海道網走市
     中・花 2014年7月11日 北海道知床半島
     下左・果実、下右・葉    同  上

  • 撮影記

  •  北海道の原生花園の花の盛りは早い。6月から7月がピークで、夏休みの頃にはすっかり寂しいものになってしまう。とはいっても初めて訪れた方にはそれでも十分なお花畑であるが。
     原生花園を訪れたのは7月初め、ちょうど盛りの時期にあたり、多くの花に出合えた。
     広いお花畑で一際目立つこの花、太い茎、草丈も花序も大きく、海岸に生える花の特徴として葉が厚く、光沢がある。
     名前からみると、本州から九州に分布するシシウドの北方型に思えるが、近縁ではあるものの属は異なる。
     この時期、セリ科の花が何種類も咲いているので、花や葉の形などから名前を探り当てるのも楽しい。

    葉

    同じ科の仲間の花
花

果実