ハクサンボウフウ(白山防風)

Peucedanum multivittatum


ハクサンボウフウ1

  • 科名・属名
  • : セリ科 カワラボウフウ属

  • 特徴

  •  草丈30〜90cmの多年草。
     葉は1〜2回3出羽状複葉、小葉は広披針形〜広卵形で長さ3〜5cm、縁には粗い鋸歯があり、不規則に浅裂し、さらに切れ込むする。葉の基部は袋状となって茎を抱く。
     花は枝先に複散形花序となりまばらに多数つき、花弁は5個、白色。総苞片や小総苞片はないか、あっても1個。
     果実は扁平な長楕円形で長さ約8mm。縁には狭い翼があり、油管は細く、各背溝下に3〜5個、合生面に8〜9個。

  • 分布・生育地

  •  北海道〜本州(中部地方以北)
     高山帯の草地

  • 花期
  • :  7〜8月

  • 撮影月日・場所

  •  2004年8月11日  長野県八方尾根
     中 1997年8月3日  山形県月山
     下左・ 2014年8月19日  岩手県早池峰山
     下右・葉    同  上

  • 撮影記

  •  初めて北海道の高山に撮影に出かけた時、ガイドブックにこの花やシラネニンジンはヒグマの大好物で、よく掘り返した跡があると書かれていた。
     単独行ではこういう記述がひどく気にかかる。ラジオを鳴らし、クマが嫌うというタバコを何本もふかしながら歩き、かがみこんで花を撮影する時もあたりを見回した記憶が今でも鮮明に蘇る。
     後に、気をつける必要はあるものの、そこまで恐れることはないとわかったが、その時撮影した写真はカット数も少なく、緊張していたことがわかる。
     この花、別に北海道にしかないわけではなく、本州中部以北の山では普通に見られる花である。

    葉

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ハクサンボウフウ2

花