ヒナボウフウ(雛防風)

Angelica longiradiata var. yakushimensis


ヒナボウフウ1

  • 科名・属名
  • : セリ科 シシウド属

  • 特徴

  •  草丈2〜10cmの多年草。
     葉は2〜3回3出複葉で、小葉は細かく裂け、裂片はさらに裂け、光沢がある。
     花は枝先に複散形花序になり、白色で小さな花を多数つける。
     屋久島の高地に生えるツクシゼリの極小さなタイプで、同一とする考え方もある。

  • 分布・生育地

  •  屋久島  高地の岩礫地

  • 花期
  • : 7〜9月

  • 撮影月日・場所

  •  2006年9月3日 鹿児島県屋久島
     下  同 上

  • 撮影記

  •  屋久島の高地に生えるこの花、多くの図鑑ではツクシゼリとしているが、矮小型として学名も与えられているので、ここでは本種とした。ヤクシマツクシゼリという別名もあるようだ。
     屋久島・宮之浦岳の登山、標高差は大したことがないにもかかわらず、登り下りが多くて結構ハードだ。高層湿原の花之江河を過ぎ黒味分れまで登り切ると長い下り、下りきると投石平に向かって再度きつい登りだ。ロープや木の根を頼りに登り、花崗岩の大きな岩場が出てくるとやっと一息つける。
     そんな岩場の隙間にしがみつくように咲いているこの花。厳しい風雨に耐えるためか、花茎も短く葉の中に埋もれてしまいそうだ。

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ヒナボウフウ2